泌尿器科とは
腎臓、尿管、膀胱、前立腺(男性)など、「尿の産生から排尿までの尿路」(泌尿器)に関係する臓器を対象にする診療科です。また、腎臓のすぐ上にある副腎という内分泌腺や男性生殖器である精巣も対象となります。
漢方療法も導入しています
当クリニックでは、各種症状・疾患に漢方を併用した治療を行っております。
一つの症状でも、症状の程度は患者さんそれぞれに異なり、同じ患者さんでも体調が変化すると、漢方の処方も変わってきます。
漢方処方の仕方
誰もがもともと兼ね備えている、「自然治癒力」を高め、体の状態を整える効果を期待する処方が基本です。また、漢方は決して西洋医学と相反するものではありません。むしろ、西洋医学的な手法を存分に活かすなかで、漢方治療を受けていただくことが可能です。
泌尿器科で扱う代表的な症状・疾患
前立腺肥大症
男性に特有の臓器である前立腺が肥大して尿道を圧迫したり、前立腺の筋肉が過剰に収縮して尿道が圧迫されたりするために、尿が出にくくなるなどの排尿障害を起こす疾患です。
主な症状は、尿の回数が多い(1日8回以上)、尿が出にくい、夜中に何度もトイレに行く、急に尿がしたくなり我慢するのが難しい、我慢できずに尿を漏らす、などがあります。治療は、まずα遮断薬などによる薬物療法が行われます。
前立腺炎
前立腺に炎症が起こっている状態で、急性前立腺炎と慢性前立腺炎がありますが、その症状や経過はそれぞれ大きく異なります。
急性(細菌性)前立腺炎
尿中の細菌による感染で起こり、発熱や排尿困難、排尿痛や残尿感、頻尿症状を伴います。抗菌薬の点滴や内服薬で治療します。
慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)
あまり一般的な病気ではありませんが、年齢的には20~40歳代の若い世代に多く見られます。陰部の不快感、排尿時・排尿後の痛み、射精時・射精後の痛み、精液に血が混じるなど多様な症状があり、その程度もいろいろです。原因のはっきりしない場合もあります。潜在的な患者数は多く、全男性の約5%がこれらの症状を経験すると言われます。治療は漢方薬の投与、神経障害性疼痛としての治療、生活指導などがあります。難治性、反復性のこともあり、症状が改善するまでに数ヶ月を要することも少なくありません。
前立腺がん
男性の癌の中で増加傾向となっています。前立腺がんは骨やリンパ節に転移しやすいため、自覚症状が現れる前に発見し、治療することが大切です。定期的にがん検診(PSA検診)を行うことをお勧めします。
腎臓がん
早期では症状がなく、検診等の腹部超音波検査やCTで偶然発見されることが多くなりました。早期発見により腎温存手術の適応が増えています。
膀胱がん
尿路がん(腎盂、尿管、膀胱)のなかで、膀胱がんが最も患者数が多く、他の症状を伴わない肉眼的血尿が特徴的です。この血尿は持続することもありますが、いったん止まることも多いため、早めに検査することが大切です。
精巣がん
10~40代に多く、無痛性の陰嚢腫大が特徴的です。進行が速いため、早期発見が特に大切です。恥ずかしがらずにご相談ください。転移している場合にも効果的な抗がん剤が治療方法としてあるので、適切な早期治療は治癒につながります。
尿路結石症(腎、尿管、膀胱、尿道)
腎臓内に結石がとどまっている間は特別痛みませんが、結石が尿管に移動して尿管や膀胱などに詰まると、背中にかけて激しく痛み、吐き気や嘔吐を伴うこともあります。尿路結石症の治療では、まず痛みを抑え、結石が小さいうちは自然排石を待ちます。
ED(勃起不全)
男性更年期障害
更年期障害は女性特有のものではありません。男性更年期障害は、加齢による男性ホルモン(テストステロン)の低下によって起こり、LOH症候群(加齢男性性腺機能低下症候群)とも呼ばれます。男性更年期障害では、動悸、頭痛、発汗、ほてり、のぼせ、手足の痺れ、倦怠感、無気力、不眠、うつ、勃起障害をはじめとする性機能障害など、多様な症状が現れてきます。
診断は、主に問診と血液検査(テストステロン濃度の測定)で行います。治療は、減少した男性ホルモンを注射で補充する男性ホルモン補充療法が一般的です(※適用にならないケースもあります)。また、精神的なストレスが大きく影響しているような場合には、ストレスに対応するための薬が処方されることもあります。まずは一人で悩まずに、ご相談ください。
間質性膀胱炎(膀胱部痛症候群)
昼夜を問わず尿の回数が多くなったり、我慢できないほどの尿意切迫感を覚えたり、尿が溜まったときに膀胱に強い痛みが走ったりします。原因は明らかにはなっていません。間質性膀胱炎の治療は、完治を目指すのではなく、症状の緩和、消失を目標に置き、水圧療法(萎縮した膀胱を水圧で拡張する治療)や薬物療法、膀胱訓練など、いくつかの方法を組み合わせて行います。
過活動膀胱(OAB)
急に我慢できないような尿意を感じたり、トイレに行く回数が多いなどの症状があります。初診時には、問診と腹部超音波検査(残尿量の測定)、尿検査などの比較的簡単な検査をします。
腹圧性尿失禁
60歳以上では30%以上の人にみられ、女性に多い疾患です。治療は、薬による治療と、薬を使わない行動療法(膀胱訓練や骨盤底筋体操等)、手術があります。
慢性腎臓病(CKD)
慢性に経過するすべての腎臓病の総称です。1,330万人(20歳以上の成人の8人に1人)もの患者がいると言われ、生活習慣病との関連性も強く、誰もがかかる可能性があります。目的意識を持って治療に取り組むことで、心血管疾患の発症や腎不全の進行を抑えることができます。
糖尿病性腎症
糖尿病の三大合併症(細小血管症)の一つです。高血糖状態が長い期間続くことによって、腎臓において血管が壊れたり破れたり詰まったりして、やがては尿がつくれなくなる疾患です。現在、人工透析になる原因の第1位になっています。まず、血糖と血圧のコントロールが重要です。
高血圧性腎硬化症
高血圧を原因とする腎障害です。高血圧が長い期間続くと、腎臓の血管に動脈硬化が生じ、血管の内腔が狭くなります。腎臓を流れる血液量が減少すると、腎臓は萎縮して硬くなり、機能も低下します。現在、日本の透析導入原因の第3位で、患者さんの高齢化などにより増加する傾向がみられます。
クリニック概要
山梨県中巨摩郡昭和町河東中島1590-3
駐車場完備
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