腎臓内科とは
腎臓内科とは、腎臓に関わる病気を内科的に診断・治療します。
腎臓内科の扱う主な症状・対象疾患
尿潜血
尿中に赤血球が混じっていることを示しますが、一般には、検診などで簡単に行う尿検査試験紙の結果でわかります。腎尿路の部位に何らかの異常が起きている可能性があります。疲労などからくる一過性で害の無い尿潜血もありますが、尿潜血を指摘されたら専門医を受診してください。
たんぱく尿
急性腎炎や慢性腎炎などのような腎臓に限局した病気のために、尿中にたんぱくを認めます。また、糖尿病や膠原病(こうげんびょう)や高血圧など、全身疾患の一部として腎臓に障害が起きることも原因となります。治療法もそれぞれ異なりますので、正確な診断が必要です。
慢性腎臓病(CKD)
慢性に経過するすべての腎臓病の総称です。1,330万人(20歳以上の成人の8人に1人)もの患者がいると言われ、生活習慣病との関連性も強く、誰もがかかる可能性があります。目的意識を持って治療に取り組むことで、心血管疾患の発症や腎不全の進行を抑えることができます。
腎不全
急性腎不全は、数時間から数か月の単位で腎機能が急速に低下した状態です。治療は、急性腎不全となった原因に対するものと、尿が産生され、正常に体を維持できるように回復するまでの輸液管理の2つから成ります。
慢性腎不全は、慢性の腎臓病(CKD)によって、月または年の単位で腎機能が徐々に低下した状態です。
近年は、腎不全の概念に、48時間以内の腎機能の低下レベルを数値で示した急性腎障害(AKI)の程度分類がなされ、急性腎不全は急性腎障害(AKI)の病態の一部であり、慢性腎不全は慢性腎臓病(CKD)の病態の一部とされます。
慢性腎不全が進行した末期腎不全の段階では、人工透析あるいは腎移植が必要になります。
糖尿病性腎症
糖尿病の三大合併症(細小血管症)の一つです。高血糖状態が長い期間続くことによって、腎臓において血管が壊れたり破れたり詰まったりして、やがては尿がつくれなくなる疾患です。現在、人工透析になる原因の第1位になっています。まず、血糖と血圧のコントロールが重要です。
高血圧性腎硬化症
高血圧を原因とする腎障害です。高血圧が長い期間続くと、腎臓の血管に動脈硬化が生じ、血管の内腔が狭くなります。腎臓を流れる血液量が減少すると、腎臓は萎縮して硬くなり、機能も低下します。現在、日本の透析導入原因の第3位で、患者さんの高齢化などにより増加する傾向がみられます。
糸球体腎炎
腎糸球体に炎症が生じ、血尿やたんぱく尿が出る疾患を総称したもので、急性糸球体腎炎と慢性糸球体腎炎(急性腎炎症候群と慢性腎炎症候群)があります。
急性糸球体腎炎は、咽頭炎や扁桃炎などの感染症(主にA群β溶連菌によるもの)の1~2週間後に血尿・たんぱく尿、尿量減少、むくみ、高血圧で発症し、多くは自然に軽快します。
慢性糸球体腎炎(慢性腎炎)は、血尿やたんぱく尿が長期間(1年以上)持続するものをいいます。血尿・たんぱく尿、高血圧を症状としながら、数年から数十年の経過で腎機能が低下します。治療は、薬物療法と食事療法(塩分制限・たんぱく質制限など)です。腎機能を保ち、たんぱく尿を減らすために血圧を下げる生活指導をします。
ネフローゼ症候群
腎糸球体の障害によって大量のたんぱく尿が出て、血液中のたんぱくも減り、低アルブミン血症(低たんぱく血症)となります。その他、むくみ(浮腫)、脂質異常症(高脂血症)を起こす疾患群のことをいいます。原発性ネフローゼ症候群は腎生検による組織診断が行われます。尿たんぱくを減らすための治療として、たんぱく質に塩分や水分の摂取量も含めた食事療法を継続する必要があります。副腎皮質ステロイド薬などの薬物療法もあります。
続発性ネフローゼ症候群は、さまざまな原因疾患がありますが、膠原病[全身性エリテマトーデス(SLE)が代表的]や糖尿病性腎症などがあります。
多発性嚢胞腎
腎臓に嚢胞(水が溜まった袋)が数多くでき、無症状のうちに腎機能が低下する遺伝性の疾患です。症状は、多くの場合、成人になってから出現します。嚢胞の数と大きさが増加すると腎臓全体が大きくなり、お腹が張るなどの圧迫症状が現れてきます。高血圧や脳動脈瘤の合併も多く、腎臓以外にも嚢胞ができ、肝嚢胞の頻度は高くなっています。50歳代で40%が末期腎不全となり、透析を必要とします。V2受容体拮抗薬を用いて嚢胞が大きくなることを防ぎ、腎機能が低下するのを遅くする治療もあります。
クリニック概要
山梨県中巨摩郡昭和町河東中島1590-3
駐車場完備
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